卵子学会に参加してきました。
こんにちは、培養室です。
5/26、27に埼玉県の大宮で日本卵子学会が開催されたので参加してきました。
この学会では主にヒトを含む哺乳動物の卵子や精子についての研究発表が報告されています。
私たち培養士の資格もこの学会からの認定資格です。
二日間に渡り、卵子精子に関する知見をはじめ、AIをはじめとする最新技術の検討など活発な議論が行われていました。
最近、私たち培養士のラボ業務にもAI技術が活用できないかと試行錯誤を重ねています。
先日のAI技術で精子を探す、というのもその一つですね。
その中で「Deep learning技術による前核の自動検出の検討」(浅田レディースクリニックと大日本印刷株式会社との共同研究)という演題を聞いてきたのでご紹介します。
Deep learning
Deep learningとはAI(人工知能)の一種で、受精している胚、していない胚の写真を何百枚とニューラルネットに学習させていくことで前核数を検出できるようにしています。
検出方法としてはTimeLapse画像の前核(受精卵の状態です)の輪郭部分を部分ごとに検出し、ニューラルネットに蓄積された正解データと照らし合わせて最終的に前核が何個あるかを解析することで正常に受精しているかどうかを判定しています。
現在では正常受精である2PNの検出率は99%にまで達しています。
これからも皆様のお役に立てるよう学会に積極的に参加するなどして知識の収集に努めます。