ASPIRE(アジア太平洋生殖医学会)に参加しました Part3
こんにちは、培養室です。
前回に引き続き学会の参加報告です。興味深い発表があったので紹介したいと思います。
不妊治療と生活習慣
参加した講演では、アメリカから参加した医師より生活習慣と不妊治療について報告がありました。海外の不妊治療従事者の間でも切り離すことのできない話題なのか大勢の方が会場に詰めかけました。
発表では飲酒、喫煙、カフェイン、ダイエット、運動が不妊治療にどのような影響を与えるか様々な報告を織り交ぜ紹介されました。治療開始前の飲酒や喫煙は結果に悪影響を与えることは周知のことですが、カフェインも流産率の上昇に関係しているかもしれないと紹介されました。
ダイエットが必要な人に対しては、地中海式ダイエットが有効である可能性が示されました。(地中海式ダイエットでは、野菜や果物、ナッツ類、マメ類、穀物を多く摂取する。オリーブオイルを多く摂取し乳製品や肉類を控えめにするという食生活を行います。)
運動に関しては、水泳やサイクリングを激しく行うことは不妊治療の成功率を減少させることになるようです。特に男性は週に5時間以上のサイクリングで精子数が減少すると報告されており、激しい運動よりのんびりTVを見ている方が良いと紹介されました。
飲酒と喫煙については様々な場面で紹介されることが多いですが、カフェイン、ダイエット、運動と多くの事柄について報告されました。これからの不妊治療は生活習慣全体を管理することが世界的に標準となっていきそうですね。