第60回卵子学会に参加してきました!
こんにちは、培養室です。
ムシムシと暑い日が続いていますね。
みなさま熱中症などには気を付けてくださいね。
2019年5月25・26日に広島の平和記念公園内にある広島国際会議場で開催された第60回日本卵子学会学術集会に参加してきました。
初めて広島に行きましたが、平和記念公園内での開催ということもあり原爆ドームにも訪れることができました。
学会では興味深い発表がたくさんありました。
今回はその中で「マウス卵子を用いた亜鉛スパークについて」の発表を少しお話しします。
亜鉛スパークとは?
精子と卵子の融合によって起こる亜鉛イオンの上昇、これを亜鉛スパークと言います。
亜鉛イオンの上昇を人為的に抑制すると受精率の低下が生じることが判明し、亜鉛スパークが受精に関与しているかもしれない!? とのことでした。これはマウスでの研究で、ヒトでの研究はまだ進んでいません。
今後、亜鉛スパークについてヒトでも詳しく解明されることで受精障害に悩む方の助けになるのではと思い、今後の研究に期待したいです。
カルシウムオシレーション/カルシウムイオノフォア処理
受精障害に関することで、実用化されている技術もあります。
その中の一つが「カルシウムイオノフォア処理」です。みなさんは受精の過程でカルシウムイオンが上昇し、波状に伝播することをご存じでしょうか?
カルシウムイオンについてはヒトでの研究も進んでいます。カルシウムイオンの細胞内への取り込みを促進するのが「カルシウムイオノフォア」という培養液です。カルシウムイオンが原因の受精障害に関してとても効果的です。
当院でも実施しておりますので、受精障害に悩まれている方はホームページをご覧ください。
(※カルシウムイオノフォア処理の記載はページの下の方にあります)