胚の分割とテトラポット
こんにちは、培養室です。
梅雨が明け暑い夏がやって来ました。
今日は最近読んだ論文を紹介したいと思います。
この論文では、当院でも胚の観察に用いているタイムラプスインキュベータで胚の発育過程を観察し、4細胞期の形態がその後の発育に与える影響を調べています。まず、1つ目の形態はテトラポットのように3つの割球の上に1つの割球がある状態(下図のa)。2つ目はテトラポットのようではないが割球が上下になっている(下図のb)。3つ目は平面上に4つの割球が並んでいる状態です(下図のc)。
4細胞期での割球の見え方
以上のことから①胚盤胞への到達率、②拡張胚盤胞への到達率、③どのような胚盤胞であったかを集計していました。
結果は、テトラポットのように割球が配置された胚が胚盤胞の到達率、拡張胚盤胞の到達率で他の2つの胚の状態よりも良好であったと示されました。