精子バンクのニュースについて
こんにちは、培養室です。
ここしばらく雨が続きましたね。いかにも秋という感じでしたが、今週は暑さが戻ってくるそうでがっくりしています。
今日は共同通信からこんなニュースをご紹介します。
海外精子バンク、日本進出の準備/ドナー募集が視野に
共同通信(https://this.kiji.is/540083157177877601)
デンマークにある精子バンクの会社が日本進出の準備を始めていますよー、というニュースです。
日本産婦人科学会では、営利目的での精子提供に関与することを医師に禁じていますので、その辺りをどう折り合いをつけるのか、精子提供者をどう集めるかなど、まだ検討段階のようです。
日本にも精子バンクは存在していますが、誰にでも門戸を開いているわけではありません。また、昨今の子供が知る権利を拡充する動きなどから、精子提供者が減少していることにより、非配偶者間での治療自体が休止や廃止になる例も出てきています。
金銭でそういうものを授受をするのはいかがなものか、子供の知る権利は保障されるのか、……心理的、倫理的、福祉の上での問題が山積しています。ただ、少し前に問題になったように、登録施設に依らない精子提供のサイトはあります。野放図に(というと失礼に当たるかもしれませんが)それらの行為が行われるのではなく、しっかりとしたルールが必要です。
その上で、より多くのお子さんを望まれる人の救いの手になってほしいと思います。