体外受精児、16.1人に1人の時代へ(2018年調査報告)[10/7修正]
こんにちは、培養室です。
日差しの下で活動すると汗ばみますが、それでも随分過ごしやすい気温になってきましたね。暑いのが苦手なので、涼しい季節は楽でいいです。
※※※
参照していたウェブ記事の数字が間違っておりました。
10/7に記事を修正しました。
※※
生まれた子の16人に1人が体外受精児、累計約65万人
https://www.asahi.com/articles/ASNB15J73NB1ULBJ008.html(朝日新聞デジタル)
毎年秋口の恒例ですね。2年前(今年は2018年の1年間)の、国内で行われた体外受精症例の調査結果が公表されました。
体外受精によって生まれるお子さんの割合は年々増えてきており、近年で言うと2016年で18人に1人、2017年で16.7人に1人でした。今年発表された2018年付では16.1人に1人の割合で、過去最高の比率になっています。
16人に1人というと、多く感じますか? 案外少ないでしょうか? 例として10年前の2008年を挙げると、21,704人(50人に1人よりやや少ないぐらいの割合)でしたので、本当にこの10年で急増したんだなあという印象です。2008年がもう10年以上前だということにも愕然としています。
さて、同じようなことを昨年(もしかしたら一昨々年にも)書いた気がしますが、体外受精児の割合増化には生まれてくるお子さんの総数(総出生児数)の減少も大きく関わっています。治療の数としてはおおよそ頭打ちになってきているようですし、治療の数自体は減少傾向になるだろうという話もよく聞きます。
一方で、当院では2018年の治療で150人以上のお子さんが生まれました。2019年分に関しても、それ以上のペースで出生報告をいただいています。とても喜ばしく、ありがたいことです。
これからも培養士それぞれが研鑽を積み、またチームとして一丸となり、1人でも多くの方に喜んでいただけるよう努めて参ります。