あけましておめでとうございます、培養室です。

コロナ禍の影響で、例年とは異なる年末年始を過ごされた方が多いと思います。厳しい状況が続きますが、今年は少しでも良い方向へ進んでほしいですね。

 

今年のコラムは未受精卵凍結のお話から始めます。

当院では、病気による妊孕性温存(医学的適応)や性腺機能低下の可能性を懸念(社会的適応)に対する未受精卵の凍結融解を積極的に行っています。

 

症例数は少ないですが、2020年に未受精卵を融解し移植した全ての症例で臨床妊娠が確認されました。

凍結時の平均年齢は35歳、融解時の平均年齢は38歳でした。当院の未受精卵凍結・融解全症例では凍結時の平均年齢37.6歳／融解時の平均年齢40.8歳と、今回の結果はやや年齢が低いですが良い結果だと思います。未受精卵凍結融解は一般的には成績が良くないとされていることが多いですが、当院では通常の凍結融解胚移植と同様に確かな実績のある治療方法です。

 

今後も様々な文献や当院で今までに蓄積された技術から、より良い方法を探り貢献していきたいです。